#03 箱根の旅

気分転換の方法/地獄楽/箱根の旅
柊有花 2023.04.21
誰でも

こんにちは。こんばんは。
柊有花です。

今日の神奈川はずいぶんあたたかい、いや暑いです。

みなさまのお住まいの地域はいかがでしょうか。

わたしはあいかわらず絵を描く日々です。
毎日制作していると、進みがよいときと、なんとなく調子が出ないときなど、体調と同じようにいろいろ波があります。会社員だったときとちがってひとと話す機会もかなり少ないので、時々頭のなかが思考でぎゅうぎゅうになって自家中毒のような状態になることがあります。そうなってくると制作にもブレーキがかかってしまいます。でもまとまった制作時間は必要なわけで、みんなどうしてるんだろうと思っています。

このあいだ知り合いの作家さんに聞いてみたところ、何日でも家にこもって制作したい!と話していて、あー同じ仕事をしていてもぜんぜん違うんだなーと思います。

息苦しさをそのままにしていても自然には解決しないのが困ったところで。ん?なんか変だぞ?と気づいたらすぐ思い出せるように、気分転換の方法を付箋に書いて机の前に貼るようにしました。

喫茶店へ行く、甘いものを食べる、短い散歩をする、電車に乗る、などなど。最近気に入っているのは、ネットカフェでマンガを読むこと、Netflixでアニメを見ること、ゲームセンターでぬいぐるみを取ることです。なんとなく、わたしには適度な刺激がよさそうだなあというのがここ一年くらいのあいだに気がついたことです。

お気に入りのネットカフェでは日替わりでソフトクリームの味が変わったり、ドリンクコーナーにスープ類があったりして、長居していてもとても快適です。このあいだは『地獄楽』を読んで過ごしていて、気づいたら夜の12時近くになっていました。途中、カップラーメンを食べようとお湯を入れにいって、左手をやけどするハプニングもありましたが…

気分転換のコツは、マンネリにならないこと。マンネリになると適度な刺激が得られなくなってしまうから。だから日々楽しい気分転換の方法を模索中です。お聞きのみなさんのお気に入りの気分転換の方法がありましたらぜひ!教えてほしいです。

「気分転換の方法教えたるよ!」という方はこちらへ

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箱根の旅

旅のなかで制作のテーマを見つけることがよくあります。

わたしは神奈川の南の方に住んでいるので、熱海や箱根が近く、ひとりでも、夫婦でも、日帰りや一泊二日で遊びに行くことがよくあります。

箱根湯本のマイアミという喫茶店がお気に入りで、タイミングのあうときはよく立ち寄ります。大きな窓から光が差し込み、深みのある紅色のふかふかのソファーや、かわいらしい照明など、ときめきポイントはいろいろあるのですが、全体に上品でしっとり落ち着いていてとても居心地がいいです。

古い、にはいろいろあって、よい時間が過ぎたのだろうなという場所はなんとなくわかるのが不思議ですね。わたしもそういう古さを携えていけたらと思うのですが、飽きっぽいのでどうでしょうね。古びている、というのと、時を重ねている、だと、同じ古さの表現であってもまったく意味あいが違いますし、そもそもそれがどういうものであったかによって古くなったときのあり方はずいぶん変わってしまうのでしょうね。

まあとにかく、そういう場所が好きです。珈琲はもちろん、耐熱ガラスのなかに入ったあたたかいレモネードもとてもおいしいです。

湯本はおまんじゅうも欠かせないです。できたてのおまんじゅうを頬張って、土産物屋をああでもないこうでもないと眺めるのは楽しいです。

箱根は好きな場所です。小さい頃から数えきれないほど連れて行ってもらいました。観光もずいぶんしたと思います。最近は湯本で散策したあと、タイミングがあえばはつ花で蕎麦なんかを食べて宿や温泉施設でゆっくり過ごすことも増えてきました。なんて言っていますが、疲れているときに行くことが多いので、ゆっくり温泉につかりたい…というのがほんとうのところです。

箱根湯本でのんびり過ごしているうちに、日が暮れていきます。箱根の夜はわたしの住む町よりも早く、暗いです。山の稜線が暗く幾重にも重なり、暮れていく空に星がすこしずつ灯り始めます。ときどき飛行機も見えます。空を割っていく飛行機の行く先を眺めながらどんどん暮れていく空を眺めているととても静かな気持ちになります。

静まりかえった闇のなかをあかりを消した回送の電車が轟音とともに通り過ぎ、体がびくっとするくらい驚くこともあります。大きな獣が闇のなかに息づいているようなその存在感に、普段の暮らしでは思いつかないような物語のイメージがどんどん引き出されていくような気がします。白い馬、馬と出会ってしまった少年、白い衣をまとった小鳥の化身たち、踊り明かす生き物たちとしらじらと明けていく夜のこと。

わたしは小さな生き物として暗い夜にぽつんと立ち、なすすべもなく大きな生き物の躍動を体で感じている。そんな時間のことを絵や言葉にしてとどめておけたらいいなあととても思います。

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眠りたいひとのために同内容のPodcastも配信しています。

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