#09 旅そのもの

展示/新しい本/旅そのもの
柊有花 2024.05.04
誰でも

こんにちは。こんばんは。イラストレーターで詩人の柊有花です。

年始のお手紙から早いもので4ヶ月が過ぎました。ずいぶんあたたかくなりましたが、みなさまはお変わりないでしょうか。

わたしはいま鎌倉のMUJIcomさんでおこなわれている「つながる市」という催しに参加しています。何日かわずかな時間ではありますが在廊して、他に出展されている作家さんやお客さまとお会いして、いろいろお話することができました。お越しくださった方、あらためてありがとうございます。

その「つながる市」とグラデーションで重ねながら、次の個展の準備を始めています。まだタイトルも決まっていないので、詳細はあらためてご案内すしようと思うのですが、6月20日から7月6日まで、東京は根津にあるひるねこBOOKSさんでおこないます。


今年はこの個展で展示関係はひとまず打ち止め。イレギュラーで何か出展することもあるかもしれませんが。その次の個展は来年を予定しています。

個展では新しい絵と詩の本を初出しで置こうと思っていて、いまはその編集作業をしています。その本と並行してもう一冊、七月堂さんから詩と絵の本(絵と詩の本ではなく)を刊行予定で、こちらもいま挿絵を進めているところです。

2020年の『花と言葉』以来、4年ぶりに新しい本が出せそう!ということに、不安と、大きな喜びがあります。仕事があわただしく自分のペースをつかめないままもやもやとしていたこの4年。そのあいだにわたしの仕事の内容も変化していき、庭のある家へ引っ越し、暮らしの、また植物との関係が大きく変わりました。そういう変化を本に留めておけるものが作れたらいいなあと思います。『花と言葉』が、誰かのある時間を留めておくものだったように。

SNSなどでもときどき本作りの進捗をおしらせすると思います。もしご興味がありましたらしばらくおつきあいいただけるとうれしいです。

旅、そのもの

最近、旅についてずっと考えているな…と気がついたのが、七月堂さんから出す本のタイトルを決めたときでした。

このニュースレターも旅をテーマに書いていますね。

旅は不思議です。
どこかへ行きたい、けれどそこには影のようにどこか不安がある。未知のものに触れる喜びとおそれおののく心、興奮と不機嫌、相反するものがいくらでも挙げられます。わたしが影の部分が気になる性質だというのもあるかと思いますが。旅はさまざまな葛藤があり、最終的には自分の暮らす場所がけっこういいなと再発見する体験だったりもします。その体験そのものを解体していってふくらませてできたものが新しい本になっているような気がしています。誰かの旅の体験を聞くのは楽しいもの。そんな本になればいいなあと思っています。

また書きます。

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